京都の茅葺き民家


京都の民家と言えば先ずイメージするのは「丹波型」民家です。長い間政治、文化の中心であり、又商業の 地大阪に近く常に時代の文化の先端を行った京都の町、その周辺の民家は特に厳しい気象条件に晒される ことの無い環境にあり現在の洗練された形に集約されたと思われます。
端正な形の入母屋に堂々としたX型の「置き千木、うまぎ、うまのり」の民家は墨絵、絵画、イラストに 日本の民家のイメージとして定着しています。美山町を中心として京北、花脊、大原、嵐山方面に多く 有りますが、北部の和知、綾部、福知山では鞍木の豪快さは無く小振りになり、滋賀県境の左京区の川合 では滋賀風、木津川を超えた奈良県境の加茂町ではすっかり奈良風の大和棟になって居ました、江戸期 大名の領地、幕府支配地から現在の行政区分に変わった線引きの所為では無いでしょうか。

  
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園部町 仁江 1971・10

    美山町を少し離れると棟の「うまのり」 の形が変わって、「うまぎ」が小振りになり、 全体が柔らかくなっています。

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  美山町 野添 1981・10

  典型的な美山型民家、しばしば映画・TV等 に使われています。  

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左京区 広河原 1977・11

    京都にもこんな所が・・と驚く懐かしい風景 いっぱいの広河原、美山町から一山越えると  紅葉が深紅に成ります。

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加茂町 尻枝 1976・11

    京都南部、木津川を越すと民家はすっかり奈良 風の大和棟になっていました。