島根の茅葺き民家


宍道湖から出雲大社への簸川平野、斐伊川に沿った地方には、島根独特の美しい曲線を持った反り棟の民家が良く手入れされた築地松に囲まれて散居村の形で広がって居ました。冬期日本海か吹き付ける強風を防ぐ屋敷林ですが現在では美しさや手入れの見事さを競って居るようです。
県の西部には最盛期世界の需要の半分以上を生産したと言われる石見銀山が在り、この地でも伯耆と同様高熱を必要とする「灰吹法」と言う銀の精錬法があり大量の炭と薪が必要とされ同様な大型民家の形が生まれたのでは無いでしょうか

  
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斐川町中州  1973-10 

    出雲空港から北西の肥沃な稲田に点在 する築地松の民家は近づいて見ると大 に驚きます。

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斐川町堀の内 1974-9    

   江戸末期に生まれたと言われますが、民家 に良くある局地的な流行では無いでしょうか、 棟の線に沿って大きなカーブ描く姿は数ある 民家のフォルムの中でも特に美しい形です。

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雲南市多田  2010-11

山陽方面への出雲街道を行くと広島風の影響 を受けた瓦を載せた箱棟の家を見ました。    

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吉田町民谷  2010-11  

    最後までタタラ製鉄を行っていたと言われる 吉田村の純農家、重文に指定され今まで無 かった姿に変えられて仕舞ったと奥さんが ぼやいて居ました。