群馬・栃木の茅葺き民家

群馬・栃木の民家


「セガイ造り」の民家を赤城型と言われる様に、勢多郡赤城村とその周辺には1974年頃まだ 切り落とし屋根の民家がかなり残っていました。初めて撮影に行った74年1月は小雪の降る 日でした、新潟、秋田で雪の撮影には慣れたつもりでしたが芯まで凍る様な寒さ、冷たさに震え 上がった事があります。 日本海側と違った乾いた気候と水はけの良さが桑作り養蚕に適していると聞いて納得しました。



群  馬

 

東北では広く、数多くあった「くれぐし」の民家は神奈川位までかなり有ったようですが、 1975年頃にはすっかり無くなっていました。山梨の奥で少し見ましたが藤原ダムの奥でやっと 出会いました。 芝土の流れ止めの板「くれもち」、しかも棟端にちょこんと鎌をかたどった烏脅し、烏止まり、 も有る本格派に。

         
gunmatochi-b-1 水上町 青木沢  (1974.7)
gunmatochi-b-2 赤城村 年丸   (1974.1)
gunmatochi-b-3 小坂小町 十二  (1974.1)
gunmatochi-b-4 赤城村 五個   (1974.1)

栃  木


「切り落としセガイ造り」の発展型と思われる総切りの民家は埼玉、長野、神奈川等で見られましたが、 私の少ない資料では、なぜか栃木では見る事が出来ませんでした。宇都宮、真岡、益子のゆるやかに 広がる田園では筑波地方と同じ様な竹簀巻きの美しい棟の家を散居村のように点在する屋敷林のなかに 見ました。


gunmatochi-b-5 河内町 下岡本  (1997.6)
gunmatochi-b-6 塩原町 上塩原  (1999.9)
gunmatochi-b-7 益子町 塙    (1978.5)
gunmatochi-b-8 益子町 道祖土  (1978.5)