岩手の茅葺き民家

岩手の民家

仕事を離れて民家の撮影に始めて東北に来たのが岩手でした。

「曲がり屋」に会いたくて 夜行列車でわくわくしながら遠野を目指しました。
途中千葉家にも寄らず町の手前の綾織に 入った時の感激は今でも忘れません。そこはまるで曲がり屋の展示場の様にあらゆる形の曲がり屋 が並んでいましたので思い切り撮りました。それから何回通ったか春、秋、スタッドレス・タイヤ無かった ころで雪溜りに嵌まって苦労した冬、綾織のお蔭でまだ生きている曲がり屋を記録する事ができました。

盛岡市周辺では戦後建てたと思われる立派な曲がり屋になって居りましたが、雫石の近くダム予定地では、 もはや手入れする積もりの無い昔の姿を残した、原型とも言える曲がり屋があり、県道1号を下るとクレグシの 寄棟になり、さらに下って湯田町に近づくと秋田風の棟木に板の本グシになっていました。

盛岡以北では曲がり屋は少なくなり寄棟の直家で申し合わせた様に芝棟で草や花で飾られていました。

葛巻方面へ撮影に行った時は家内と一緒で、泊まる所が無くやっと見つけた木賃宿風な宿に泊まったのですが、 朝食堂で大勢の現場作業員風の方に何処かの異星人の様に見られてしまい、もう二度と「いや」 と家内に怒られました。後で聞いてみるとこの20年近く女性の客は泊まって居ないそうでした、大失敗。


         
iwa-b-1 遠野市 綾織(1973・10)
iwa-b-2 遠野市 綾織(1973・10)
iwa-b-3 遠野市 土淵町(1975・10)
iwa-b-4 二戸市 上野(1980・6)
iwa-b-5 山形村 二叉(1984・10)
iwa-b-6 葛巻町 前里(1975・9)
iwa-b-7 岩手郡 雫石町(1976・5)
iwa-b-8 和賀郡 沢内村(1976・5)